第二十五回研究会のお知らせ

ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所第二十五回研究会のお知らせをいたします。
「早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ〈新しい世界史像の可能性〉」との共催となります。

全体のテーマ
「中世スペインの王権と宗教的マイノリティー」

2018年5月12日(土) 14時から17時
場所:戸山キャンパス39号館5階第五会議室

報告者
久米 順子(東京外国語大学 准教授)
タイトル
「カトリック王と宗教的マイノリティ集団:写本挿絵にみるカスティーリャ王国アルフォンソ10世と
その宮廷」

コメンテーター
黒田祐我(神奈川大学准教授)

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

**チラシ掲示にご協力くださる方は以下よりダウンロードしてお使いください。
簡易チラシ(A4,PDFファイル)




紀要『エクフラシス』第八号 刊行のお知らせ

2018年3月、紀要『エクフラシス』第八号が刊行されました。執筆者は以下の通りです(掲載順)。

甚野尚志、本庄有紀、白川太郎、高津秀之、長尾天、三浦清美、林賢治、毛塚実江子、大塚正太郎、
岸田菜摘

なお、今号より電子ジャーナルとしてweb上でのPDF配布となりました。下のリンクよりダウンロードください。 
 『エクフラシス』第八号

[編集後記]より
  『エクフラシス』の第八号をお送りします。なお本号から大きな変化がありました。それは従来のように紙媒体ではなく、電子ジャーナルとして刊行することになったことです。
 電子ジャーナル化については今年度、研究所として多くの議論を重ねましたが、最終的に経費節約の点からだけでなく、より多くの研究者が参照できる紀要として存続させるためにも、電子ジャーナルへの移行がよいという結論に達しました。
 これで従来よりも自由に、論文以外の様々な類型の投稿(史料紹介、調査報告など)を掲載することが可能になります。また掲載された論文も、多くの関心のある研究者が即座に閲覧することができます。人文学もグローバル化の時代なので、今後、英語など欧文での掲載論文が増えれば、海外からの反響も期待できるでしょう。『エクフラシス』の電子ジャーナル化は「ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所」の活動にとり新しい一歩となるに違いありません。
 今年も『エクフラシス』では様々な学問領域に関して時代も中世から20 世紀までにわたる論考を所収することができました。今後とも学際的な視野から「ヨーロッパ文化研究」を発信していく紀要として継続して行きたいと思います。(甚野尚志)

第二十四回研究会の報告および報告要旨

去る2018年1月20日に早稲田大学において、当研究所の第二十四回研究会が開催されました。
「早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ〈新しい世界史像の可能性〉」との共催でした。






プログラムおよび報告要旨は以下の通りです。
お名前隣のPDF版のテキストリンクに要旨記事を掲載しております。

全体のテーマ 「モノをめぐる歴史のこれまでとこれから」

報告(1)菅原裕文(金沢大学准教授)報告要旨(pdf)
「カッパドキア研究の現在と展望
―美術史研究におけるヴァーチャル・リアリティーの可能性― 」

報告(2)黒田祐我(神奈川大学准教授)報告要旨(pdf)
「中世と近現代との「対話」
―アンダルス(イスラーム・スペイン)の遺したモノをめぐる議論のゆくえ―」


菅原氏は、中世のビザンティン美術の貴重な足跡をたどることができるカッパドキアの聖堂作例を紹介し、丁寧に先行研究を追うとともに、聖堂の制作年代の客観的な測定方法をはじめとした緒問題を指摘した。これらに対し、菅原氏のヴァーチャル・リアリティ・モデルを使用した新たな研究方法では、一次資料を客観的かつ詳細な三次元データとして精査することができ、建築史、美術史、考古学と多角的な研究が初めて可能になることを具体的な作例とともに示された。



黒田氏は、現代のスペインにおける中世スペインの歴史認識をめぐって、イスラームの遺構を抱えるアンダルスがどのように解釈されてきたか、近現代、とくに19世紀に誕生した三つの「神話」を軸に紹介された。アンダルスは異質なものとして、征服する他者として、寛容と先進文化の象徴として、さまざまな側面で取り込まれてきた。それらの認識の変遷を丁寧に分析し、現在の歴史学研究の動向を紹介しながら、今後の歴史認識の展開の可能性について指摘された。





報告後、会場からの質問を交えたディスカッションが行われました。
盛況であり、また活発な質疑応答がなされたことも記して感謝申し上げます。
お運びくださった皆様、ありがとうございました。

(文責:毛塚)

第二十四回研究会のお知らせ

ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所第二十四回研究会のお知らせをいたします。
「早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ〈新しい世界史像の可能性〉」との共催となります。

日時 2018年1月20日(土)14:00-17:30
場所 早稲田大学戸山キャンパス39号館5階第五会議室
全体のテーマ 「モノをめぐる歴史のこれまでとこれから」

報告(1)菅原裕文(金沢大学准教授)
「カッパドキア研究の現在と展望
―美術史研究におけるヴァーチャル・リアリティーの可能性― 」

報告(2)黒田祐我(神奈川大学准教授)
「中世と近現代との「対話」
―アンダルス(イスラーム・スペイン)の遺したモノをめぐる議論のゆくえ―」

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

**チラシ掲示にご協力くださる方は以下よりダウンロードしてお使いください。
簡易チラシ(A4,PDFファイル)

第八回シンポジウムの報告および報告要旨

去る2017年9月30日(土)に早稲田大学において、当研究所の第八回シンポジウムが開催されました。
「早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ〈新しい世界史像の可能性〉」との共催でした。




プログラムおよび報告要旨は以下の通りです。
お名前隣のPDF版のテキストリンクに要旨記事を掲載しております。

共通のテーマ「宗教改革期の図像」

報告1
高津 秀之(東京経済大学経済学部専任講師)報告要旨(pdf)
「100年後の「アウクスブルクの信仰告白」―1630年の宗教改革のプロパガンダ―」

報告2
冬木 ひろみ(早稲田大学文学学術院教授) 報告要旨(pdf)
「16世紀後半から17世紀のイギリスにおける宗教とエンブレムの関係」

報告3
松原 典子(上智大学外国語学部教授)報告要旨(pdf)
「対抗宗教改革期のスペインにおける宗教図像
―宮廷説教師パラビシーノと宗教画における裸体描写をめぐって―」



高津氏は、1530年アウクスブルク信仰告白から100年を記念し、1630年にドイツを中心に出版されたビラの挿絵を詳細に分析された。ビラの版画は、皇帝カール五世が信仰告白する場面などを描き、プロテスタントとカトリックの併存体制を保護する穏健な内容と、プロテスタントを擁するスウェーデン王グスタフ・アドルフがカトリック側に対峙する騎士として描かれるなど戦いのイメージが強調される内容とに細かく分けられることを指摘された。





冬木氏は、16世紀後半から17世紀のイギリスで出版されたエンブレムを分析され、宗教的な図像と世俗的な図像の割合、文字部分の重要性を検討された。エンブレムには、伝統的なキリスト教図像、プロテスタント側の反カトリックの図像、ジェイムズ1世の王権を称揚したもの、さらには同時代のイエズス会からの絵画的イメージなど多岐にわたる影響関係が反映されている。これらのイメージは同時代の詩や劇でも言及され、イギリスにおける図像と言葉と結びつきの強さが改めて指摘された。





松原氏は、16世紀後半からの対抗宗教改革期スペインの美術、とりわけ宗教画の禁欲性に関して、1563年のトリエント公会議で決定された「聖像に関する教令」とその影響を、関連史料を多数挙げながら詳細に検討された。なかでも、厳格な説教で知られる宮廷説教師パラビシーノ(1580-1633)の聖像の裸体描写に対する批判的な言説と、王室や貴族らの絵画コレクションの裸体描写に対する見方が道徳的側面から厳格化された時期が符合することから、両者の関連性や共通の背景の存在の可能性をを指摘された。




報告後、会場からの質問を交えたディスカッションが行われました。
盛況であり、また活発な質疑応答がなされたことも記して感謝申し上げます。
お運びくださった皆様、ありがとうございました。



(文責:毛塚)
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